宮沢りえ写真集サンタフェの内容と撮影秘話|伝説の全貌と現在の評価

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多くの人々が「18歳のトップアイドルの脱衣」というセンセーショナリズムに目を奪われがちですが、写真集『Santa Fe』の核心は、写真家・篠山紀信が構築した圧倒的な光と影の構成美にあります。ロケ地に選ばれたのは、米国ニューメキシコ州サンタフェ。赤土のアドビ建築が連なり、乾いた砂塵と澄み切った高地の太陽が交差するこの異国の地で、少女から大人の女性へと変貌する一瞬の揺らぎが捉えられました。

全編を通じて繰り広げられるのは、いわゆる男性向けの扇情的なグラビアポーズではありません。荒涼とした大地に佇む姿、古い民家の白いシーツにくるまる無防備な横顔、陽光を浴びながら馬と戯れる野性味、そして水浴びで見せる屈託のない笑顔――。モノクロームとカラーのページが絶妙なリズムで交錯し、10代特有のみずみずしい躍動感と、彫刻のように完成された肉体の輪郭が克明に写し出されています。

とりわけ美術的・視覚的に後世へ最も強い爪痕を残したのが、剥げかけた木製扉に寄り添うように立つ「ドアの前のポーズ」です。陰影が刻まれた古木のテクスチャーと、18歳の透き通るような白い肌のコントラスト。陰毛を自然光の影の中に溶け込ませたその1枚は、ヘアヌードという枠組みを軽々と飛び越え、一枚の宗教画や古典絵画のような崇高さを漂わせていました。エロティシズムの先にある「人間の純粋な生命力」を定着させたことこそが、本書の内容が放つ普遍的な魅力です。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

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