スタバ風チャンククッキーの黄金比|外サク中しっとりの秘密を解明

スタバ風チャンククッキーの黄金比|外サク中しっとりの秘密を解明にまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。

スターバックスやサブウェイなどのチョコレートチャンククッキーを食べたとき、外側は軽やかな歯ざわりでありながら、中心部はキャラメルのようにねっちり・しっとりとした独特の食感(アメリカで言う「チューイー / Chewy」)に驚かされます。一般的なクッキーが全体的にサクサク、あるいはホロホロと崩れるのに対し、なぜこのような食感のコントラストが生まれるのでしょうか。製菓理論の観点からチャンククッキーがしっとり仕上がる理由を分解すると、明確な3つの要因が浮かび上がります。

第1の決定打は、チャンククッキーにおけるブラウンシュガーの配合です。白砂糖(グラニュー糖)は純度が高く水分を飛ばしてカリッとした結晶を作りやすい一方、ブラウンシュガーやきび砂糖、三温糖には微量の糖蜜成分や水分が含まれています。この糖蜜に含まれる果糖や転化糖が極めて高い吸湿性と保水力を発揮し、オーブンの熱を通しても生地内部の水分をぎゅっと抱え込み続けるため、冷めても固くならず濃密な柔らかさを維持できるのです。

第2の理由は、油脂(バター)の扱いとグルテンのコントロールにあります。サクサクのサブレを作る際は冷たいバターを粉の中で細かく刻みますが、本場仕込みのアメリカンチャンククッキーでは溶かしバター、あるいは室温でポマード状にしたバターを砂糖としっかりすり混ぜて乳化させます。さらに薄力粉に少量の強力粉をブレンドすることで適度な粘弾性を生み出し、重厚で噛みごたえのある骨格を作り出しています。

第3の理由は、焼き時間と温度の絶妙なコントロールです。プロの現場では、中心部まで完全に水分を飛ばしきる手前でオーブンから取り出す「アンダーベイク(わずかに焼き残す)」技法が取られます。予熱でじんわり中心に熱を通すことで、外側だけがメイラード反応によって香ばしく焼き固まり、中心部は生チョコやファッジのような濃厚さを保ちます。

山下 哲也

山下 哲也

自動車・モビリティライター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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