腹膜透析のやり方と日常管理|Capd・Apd交換手順から感染予防まで
腹膜透析のやり方と日常管理|Capd・Apd交換手順から感染予防までの実践ガイドについて分かりやすく解説します。初心者でも安心のガイドをチェックしてください。
治療を安全に継続するうえで最も警戒すべきリスクは、カテーテルを伝わって細菌が腹腔内に侵入する「腹膜炎」です。そのため、日々の腹膜透析手順には徹底した無菌意識が求められます。医療機関での初期指導を経て、患者本人が自宅で確実に行えるようになるための標準プロセスを解説します。
CAPD交換方法の基本プロセス
CAPDにおける透析液バッグ交換は、以下の段階を厳格に踏んで実施されます。
1. 環境整備と衛生準備
作業を行う部屋の窓を閉め、エアコンや換気扇を止めて室内の空気の対流を抑えます。ペットがいる場合は部屋に入れないように隔離します。マスクを確実に着用し、指の間や手首まで流水と石けんで入念に手洗い(約1分間)を行い、ペーパータオルで水滴を拭き取った後に速乾性擦式アルコール製剤で手指を消毒します。
2. 物品の確認と加温
あらかじめ専用の加温器で人肌(37度前後)に温めておいた透析液バッグを取り出します。外装の破損、液の濁り、期限切れがないかを目視で点検します。
3. チューブの接続(タッチコンタミネーションの完全防止)
腹部のカテーテル先端にある接続部と、新しいバッグのチューブを連結します。この際、最も触れてはいけないコネクターの接続面(無菌部分)に指や周囲の物が一切触れないよう細心の注意を払います。万が一、手や服が接触した場合は「タッチコンタミネーション」とみなし、接続具を取り替える必要があります。
4. 排液と注液
まず、それまでお腹の中に溜まっていた液を落差を利用して排液バッグへと排出させます(約15〜20分)。排出が終わったら、新しい液を腹腔内へと注液します(約10分)。
5. 排液の性状確認と廃棄
排液が完了した際、液の色が向こう側が透けて見えるほど透明な黄色であるかを確認します。新聞の文字の上に排液バッグを置いた際、活字がはっきりと読めるかどうかが濁りの有無を判断する現場の基準です。問題がなければ排液をトイレに流し、機材を廃棄します。
カテーテル出口部ケアの要点
腹膜炎やトンネル感染の引き金となるのが、お腹からチューブが出ている「カテーテル出口部」のトラブルです。出口部周辺の皮膚は、毎日あるいは入浴時に観察と洗浄を行う必要があります。
泡立てた弱酸性の石けんで出口部をやさしく洗い、泡が残らないようぬるま湯で十分に洗い流します。タオルで強くこすらず、清潔なガーゼで軽く押さえるようにして水分を完全に拭き取ります。発赤、腫れ、痛み、浸出液の有無を毎日チェックし、異常がなければ処方された保護テープなどでカテーテルが引っ張られないようしっかりと腹壁に固定します。