下水処理場の仕組みを徹底図解!汚水が透明な水に蘇る驚きの真相

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ネット上の掲示板やSNSでは、今なお「処理場の近くに住むと窓が開けられないほど臭うのではないか」「消毒に使った塩素が川の魚を殺しているのではないか」といった古いイメージに基づく懸念が散見されます。しかし、現代の土木・環境工学はそうした懸念を過去のものにしています。

誤解1:下水処理場の周辺地域は悪臭が漂っている?

実際には、現在の都市型水再生センターの敷地境界において下水臭を感じることはほぼ不可能です。その理由は徹底した「完全密閉と脱臭システム」にあります。沈砂池や最初沈殿池など臭気が出やすい水槽にはすべて強固なコンクリートや強化プラスチックの覆蓋(ふがい:フタ)が施され、内部の空気が外へ漏れることはありません。

覆蓋内部の空気は強力な換気ファンで吸い上げられ、「酸・アルカリ薬液洗浄」「活性炭吸着塔」「オゾン脱臭」「土壌脱臭」などを組み合わせた多段脱臭設備へ送られます。硫化水素やメチルメルカプタンなどの悪臭物質を徹底分解してから大気へ放出されるため、東京都の落合水再生センターや芝浦水再生センターのように、処理施設の上部が広大な区民公園や芝生広場、オフィスビルとして活用されている例が各地に存在します。

誤解2:塩素消毒によって魚毒性のある化学薬品が河川に撒き散らされている?

「塩素で消毒しているなら、プールの水のように強い薬品が川に流れているのでは」という誤解も根強く存在します。しかし、放流前の塩素消毒で使用されるのは、安全に管理された次亜塩素酸ナトリウムです。

下水道の現場では、大腸菌を死滅させつつも、河川へ流れ出た直後に塩素が自然分解して消失するよう、「残留塩素濃度を0.1mg/L以下」などの極微量レベルに自動制御しています。過剰な塩素が河川生態系に影響を与えないよう、必要に応じてチオ硫酸ナトリウム等で中和(脱塩素処理)を行う施設も整備されており、放流口付近には稚魚や水鳥が集まる光景が日常的に見られます。

鈴木 陽菜

鈴木 陽菜

テックライター兼ウェブディレクター

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。

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