童謡『とんぼのめがね』歌詞全文と誕生秘話|手遊び&幻の4番の謎を徹底解説

今注目を集めている 童謡『とんぼのめがね』歌詞全文と誕生秘話|手遊び&幻の4番の謎を徹底解説について、詳しいまとめをご紹介しています。

この名曲の舞台となったのは、福島県双葉郡広野町です。太平洋に面し、温暖な気候と豊かな自然に恵まれたこの地で、とんぼのめがね誕生秘話は静かに幕を開けました。

作詞を手がけた額賀誠志(ぬかが せいし)は、茨城県出身の医師でした。東京の医科大学を卒業後、1947年(昭和22年)、戦後の混乱が残る広野町の上浅見川箒平(ほうきだいら)にあった「広野医院」に赴任します。物資が困窮し、人々の心が疲弊していた時代、額賀は往診の道すがらや医院の庭先で、広野の豊かな里山を駆け回る子どもたちの姿を日常的に目にしていました。

ある初秋の昼下がり、診療の合間に額賀が見たのは、子どもたちが竹竿の先に鳥もちをつけたり、器用に指を回したりして捕まえたシオカラトンボや赤とんぼを、自分の目の前にかざして遊んでいる光景でした。「見て!とんぼの目が青空の色になってる!」「夕焼けで赤くなったよ!」とはしゃぐ幼い患者たちの無邪気な声。その瞳の輝きに打たれた額賀医師は、往診用のメモ帳を取り出し、その場でペンを走らせました。それが『とんぼのめがね』の詩の原型です。

この素朴で温かい詩に曲をつけたのが、日本を代表する大作曲家・平井康三郎でした。平井は『スキー』や『ゆりかご』など数々の名曲を世に送り出したメロディの巨匠であり、子どもの発声特性と歩行のリズムに完璧に寄り添った、親しみやすく弾むような旋律を与えました。その後、NHKの幼児向けラジオ番組で放送されるやいなや、瞬く間に全国の幼稚園や小学校へ広まりました。

現在、福島県広野町は「童謡の里」を宣言しており、広野医院跡地に近い二ツ沼総合公園には記念歌碑が建立されています。さらに、JR常磐線の広野駅では、列車が到着する際の発車メロディとして『とんぼのめがね』の軽快なメロディが採用されており、訪れる人々に誕生の歴史を静かに伝えています。

中川 明日香

中川 明日香

ビジネス戦略アナリスト

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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