チケット転売禁止の境界線|定価譲渡の罠と最新逮捕事例を徹底検証
チケット転売禁止の境界線|定価譲渡の罠と最新逮捕事例を徹底検証を徹底追究! 知っておきたい トピックの裏側を分かりやすく展開します。
チケットの二次流通がここまで厳しく規制される根本的な理由は、単なるファン同士の売買を縛ることではなく、悪質な買い占め集団(いわゆる転売ヤー)による市場の歪みと犯罪の温床を根絶することにあります。高額転売が横行すると、正規の価格で文化芸術やスポーツを享受すべき一般消費者が締め出され、興行主側には一切の利益が還元されないまま、反社会的勢力や転売組織へ巨額の資金が流入してしまいます。
こうした事態を重く見た国が定めた法的根拠が、2019年に施行された「チケット不正転売禁止法(正式名称:特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律)」です。この法律において中核を成す概念が「特定興行入場券」であり、以下の3つの要件をすべて満たす国内の興行チケットが該当します。
第一に、チケットの販売時に「興行主の同意のない有償譲渡を禁止する」旨が明記され、その旨が券面や電子チケット画面に表示されていること。第二に、興行の日時、場所、入場資格者または座席が指定されていること。そして第三に、販売時に購入者の氏名および連絡先を確認する措置が講じられていることです。現在、大手プレイガイドで販売される主要なコンサートやスポーツ観戦チケットの大部分は、この特定興行入場券に指定されています。
この要件を満たすチケットを、主催者の同意なく「定価を超える価格」で「業として(反復・継続の意図を持って)」転売した場合、法律違反として警察の摘発対象となります。文化庁および警察庁の連携強化により、監視の網はかつてない密度で張り巡らされています。