『もののけ姫』タタラ場のモデルと裏設定を徹底解剖!エボシの真意とその後

『もののけ姫』タタラ場のモデルと裏設定を徹底解剖!エボシの真意とその後にまつわる最新トピックを詳しく紐解きます。

劇中で鉄の要塞として描かれたタタラ場ですが、その着想の源泉となった実在の地が存在します。スタジオジブリの制作陣が綿密なロケハン(現地取材)を重ねた場所として知られるのが、島根県雲南市吉田町に現存する「菅谷たたら山内(すがやたたらさんない)」です。

菅谷たたらは、日本で唯一現存する製鉄炉の建屋(高殿=たかどの)を有する国指定の重要有形民俗文化財です。1751年から1921年(大正10年)まで約170年間にわたり操業を続けたこの遺構には、炉を中心とした作業空間だけでなく、職人たちが家族とともに暮らした長屋や神社など、集落全体が一体となった「山内」と呼ばれる独特の共同体構造が今なお色濃く残されています。

中国山地、とりわけ島根県の奥出雲地方は、良質な砂鉄と豊富な森林資源(木炭)に恵まれ、古代から中世、近世にかけて日本の鉄需要の大半を支えてきました。映画制作にあたり宮崎駿監督や美術スタッフは奥出雲の山林や歴史資料館に足を運び、土壁の質感、煙が立ち上る屋根の構造、立ち並ぶ職人の住居の配置などを徹底的にスケッチしました。映画に登場するタタラ場の強固な柵や独自の建築様式は、この奥出雲の歴史的風土がベースとなっています。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

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