その瞼のたるみは病気か?眼瞼下垂の保険適用条件と費用の全貌
その瞼のたるみは病気か?眼瞼下垂の保険適用条件と費用の全貌について押さえておきたい ポイントを厳選して解説いたします。
なぜ、まぶたは持ち上がらなくなるのか。そのメカニズムを解き明かす上で避けて通れないのが、信州大学名誉教授である松尾清医師の研究業績だ。松尾医師は、まぶたを持ち上げる主動筋である「眼瞼挙筋」の先端に位置する腱膜が、まぶたの土台である瞼板から外れたり緩んだりする病態を詳細に解明した。
これが今日「腱膜性眼瞼下垂」として広く知られる病態である。筋肉そのものが麻痺しているのではなく、筋肉の収縮力をまぶたに伝えるチェーンが外れてしまった自転車のような状態だ。この腱膜が緩むと、人間は無意識のうちにミュラー筋と呼ばれる自律神経支配の補助筋や、額の前頭筋を過剰に収縮させてまぶたを引き上げようとする。
その結果として引き起こされるのが、自律神経の過緊張に伴う頭痛や肩こり、不眠、自律神経失調症状といった全身性の不調だ。松尾医師の研究は、まぶたの手術が単なる局所の治療にとどまらず、身体全体の機能を回復させる医療行為であることを医学的に証明する決定打となった。