P波とは?S波との違いや速度・緊急地震速報の仕組みと計算を徹底解説

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地殻内部で断層の急激なずれ(破壊)が生じた瞬間、蓄積された膨大な歪みエネルギーは波動となって全方位へと四方八方に放出されます。この地中を伝わる波の総称が実体波であり、大きく「P波」と「S波」の2種類に分類されます。さらに地表付近のみを伝わる表面波(レイリー波やラブ波)を含め、これらが組み合わさって私たちが体感する「地震動」が形成されます。

P波の「P」は、ラテン語の「Prima(最初の)」あるいは英語の「Primary」の頭文字に由来します。その名が示す通り、震源から観測点へ真っ先に到達する第1波です。地殻内におけるP波の伝播速度はおよそ秒速5〜7km(時速約1万8,000〜2万5,000km)という猛烈なスピードを誇り、新幹線の最高速度を遥かに凌駕します。

対するS波の「S」は「Secondary(第2の)」を意味し、P波に遅れて到達します。S波の速度は秒速3〜4km程度とP波の半分近くにとどまりますが、振幅が大きく、構造物に壊滅的な被害をもたらす主要動の主因となります。気象庁や地震工学の研究者が「P波そのものによる倒壊被害は限定的だが、直後に襲来する巨大なS波への警鐘として死活的に重要」と口を揃えるのはこのためです。

項目P波(Primary Wave)S波(Secondary Wave)編集部の見解・防災上の位置づけ引き起こす揺れ初期微動(比較的小さな小刻みの揺れ)主要動(建物を激しく揺さぶる大きな揺れ)初期微動の段階で身の安全を確保できるかが生死を分ける波動の物理的性質縦波(疎密波・圧縮波)
進行方向と平行に振動横波(剪断波・ねじれ波)
進行方向と垂直に振動物質を「押す」P波に対し、S波は「歪ませる」ため破壊力が桁違いに大きい伝播速度(地殻内)約5〜7 km/s約3〜4 km/s速度差があるからこそ「到達時間差」を活用した早期警報が成立する伝播可能な媒質固体・液体・気体(すべて通過可能)固体のみ(液体・気体は通過不能)地球内部の外核(液体)をS波が通らない事実から地球構造が解明された体感・前兆音「ゴゴゴ」「ドン」という地鳴りや小刻みな振動「グラグラ」「ユサユサ」という強い横揺れ・大揺れ直下型ではP波自体が直下からの強い突き上げとして体感される
高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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