出すと撤回できない?退職願と退職届の決定的な違いとマナーを徹底解説
出すと撤回できない?退職願と退職届の決定的な違いとマナーを徹底解説について詳しく解説いたします。専門家の見解をお届けします。
「退職願」と「退職届」を混同して提出した結果、取り返しのつかない不利益を被る事例が頻発しています。その最たる原因が「撤回できるかどうか」と「提出するタイミング」の差にあります。
退職願は「退職させてほしい」と会社に願い出る性質を持つため、人事権を持つ責任者(社長や人事担当役員など)が承諾の意思表示をする前であれば、法的に撤回が認められる余地があります。家族の都合が変わった場合や、会社側から好条件の慰留提示を受けて残留を決意した場合、退職願であれば引き返す道が残されています。
一方、退職届は「労働契約を終了させる」という一方的な意思表示です。民法上の到達主義に基づき、会社の人事権者や直属の上司が受領した時点で効力が発生するため、提出後に自己都合で勝手に撤回することは原則として不可能になります。後から「やはり考え直したい」と伝えても、会社側が同意しない限り退職手続きはそのまま完了します。
円滑に話を進めるための鉄則は、まず退職希望日の1〜2ヶ月前に口頭または退職願で直属の上司に打診し、退職日や引き継ぎの合意が取れた段階で、会社の規定に従って正式な退職届を提出するという2段階のステップを踏むことです。最初から退職届を突きつけると、上司の感情を害して有給消化や業務引き継ぎの調整が難航する原因になります。