劇団四季『ロボット・イン・ザ・ガーデン』結末とタングが涙を誘う理由
劇団四季『ロボット・イン・ザ・ガーデン』結末とタングが涙を誘う理由に関する最新の話題を分かりやすく解説いたします。
物語の原点は、2015年に発表されたデボラ・インストールの原作小説『ロボット・イン・ザ・ガーデン』(松原葉子訳、小学館文庫)です。舞台は、アンドロイドが家事や労働を担うことが日常となった少し先のイギリス。郊外の村で妻のエイミーと暮らすベンは、両親を不慮の自動車事故で一度に亡くして以来、獣医になる夢も捨て、深い無力感の中で昼夜をただやり過ごしていました。
優秀でバリバリ働く弁護士のエイミーとの関係も冷え切り、夫婦生活が崩壊寸前に陥っていたある朝、自宅の庭(ガーデン)に見知らぬ旧式のロボットが迷い込みます。四角い頭部とドラム缶の胴体、剥がれかけたペンキ、胸には謎のピンク色のシリンダー。自らを「タング」と名乗るそのロボットは、言葉をたどたどしく繰り返し、時に駄々をこねる、まるで手のかかる4歳児そのものでした。
ガラクタとして処分するよう迫るエイミーの反対を押し切り、ベンはタングを直すための旅に出ることを決意します。激怒したエイミーは家を出てしまい、残されたベンとタング。壊れかけの相棒を作った「生みの親」を探すため、イギリスからアメリカのシリコンバレー、ヒューストン、さらに東京・秋葉原、南太平洋の島へと、地球を半周する壮大なロードムービーが幕を開けます。
ロボット・イン・ザ・ガーデン あらすじの根幹にあるのは、単なるSF的な冒険譚ではありません。自分の殻に閉じこもり「誰からも必要とされていない」と思い込んでいた大人の男が、自分なしでは数日も動けない不完全な存在の世話を通じて、他者と向き合う勇気を取り戻していくヒューマンドラマです。