伝説のボカロPハチ=米津玄師の真実|名曲秘話と現在地を徹底解剖

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ハチが遺した楽曲群は、単なるヒットソングの枠を超え、ボーカロイドカルチャーの表現限界を押し広げる役割を果たしました。当時のシーンの常識を覆した主要な名曲群の軌跡を振り返ります。

1. 混沌の原点『結ンデ開イテ羅刹ト屍』(2009年)

初音ミクを用い、和風テイストと不穏なノイズ、アバンギャルドな展開を融合させた初期の金字塔。民俗学的なモチーフと狂気が入り混じる本作は、投稿後瞬く間にミリオン再生を達成。「ただ可愛い・爽やか」という当時のボカロ曲のステレオタイプを粉砕し、アングラカルチャーとしてのボカロの可能性を知らしめました。

2. シーンの頂点を極めた『マトリョシカ』&『パンダヒーロー』(2010年〜2011年)

エンジン全開のブラスセクションと疾走感あふれるビート、キャッチーでありながら一筋縄ではいかない不条理な歌詞が特徴の『マトリョシカ』(初音ミク・GUMI)は、ニコニコ動画における歴代最速クラスの再生数を記録。続く『パンダヒーロー』(GUMI)では、裏社会の野球賭博を彷彿とさせる退廃的な物語を極上のポップネスへと昇華させ、ハチの評価を決定づけました。

3. 人間味を宿した名曲『ドーナツホール』(2013年)

メジャーデビュー後の2013年に突如投稿された『ドーナツホール』(GUMI)。失失感や欠落感をモチーフにした本作は、従来の高速・複雑なアプローチから一転し、生々しいバンドサウンドと普遍的なエモーションを前面に押し出した傑作として、今日に至るまで数多くのアーティストにカバーされ続けています。

4. シーンへの痛烈な問題提起『砂の惑星』(2017年)

「初音ミク『マジカルミライ 2017』」のテーマソングとして書き下ろされた『砂の惑星』。当時、ブームが沈静化し閉塞感が漂っていたボカロ界隈を「砂漠」に見立て、痛烈な批評性と愛ある叱咤激励を投げかけました。MV公開後、ニコニコ動画の歴代最速ミリオン達成記録を塗り替えるなど、ネット空間に凄まじい議論を巻き起こしました。

田中 結衣

田中 結衣

デジタルマーケティングコンサルタント

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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