大鳴門橋の真実|幻の新幹線構造と渦の道・自転車道計画を徹底検証
話題沸騰中の 大鳴門橋の真実|幻の新幹線構造と渦の道・自転車道計画を徹底検証について、多角的な視点を分かりやすく掲載しています。
大鳴門橋(全長1,629メートル)を渡る際、トラス橋の骨組みの中に異様なほどの広がりを持つ下層空間があることに気付く人は少なくありません。この空間は単なる保守用通路ではなく、「新幹線を走らせるための複線鉄道スペース」として設計・施工されたものです。
時計の針を1970年代に戻すと、全国新幹線鉄道整備法に基づき、大阪から淡路島を経由して四国、さらには九州へと結ぶ「四国新幹線」および「四国横断新幹線」の基本計画が策定されました。当時の本州四国連絡橋公団は、神戸・鳴門ルートを「道路・鉄道併用橋」として建設することを決定。大鳴門橋は1976年に着工し、将来の新幹線走行(200km/h超)に耐えうる高強度トラス構造と荷重設計を採用して1985年6月に開通しました。
しかし、オイルショック後の財政緊縮や国鉄の経営悪化の波が計画を直撃します。さらに決定打となったのが、本州と淡路島を結ぶ「明石海峡大橋」の道路単独橋への設計変更でした。本州側からの鉄道直通ルートが断たれたことで、大鳴門橋の新幹線敷設は事実上凍結。橋桁の内部には、レールが敷かれることのない「幻の新幹線空間」だけが取り残されることとなったのです。