四次方程式の解の公式は実在する?使われない驚きの理由と導出の真実
四次方程式の解の公式は実在する?使われない驚きの理由と導出の真実の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。
「五次方程式の解の公式が存在しない」という事実が有名すぎるあまり、ネットのQ&Aサイトなどでは「四次方程式も解けない」と勘違いしている声が後を絶ちません。しかし、歴史の事実を紐解けば、四次方程式の解法は今から480年以上も前、ルネサンス後期のイタリアですでに確立されていました。
発見者は、当時わずか20代前半だったイタリアの数学者ルドヴィコ・フェラーリ(Lodovico Ferrari, 1522–1565)です。フェラーリは、当時の高名な学者ジェロラモ・カルダノの召使い兼弟子として仕えていました。カルダノが三次方程式の解法(いわゆるカルダノの公式)をニッコロ・タルタリアから聞き出し、それを基に研究を重ねていた最中、弟子のフェラーリが四次方程式を三次方程式に帰着させて解く画期的な手法、すなわちフェラーリの解法を1540年に見出したのです。
この成果は、カルダノが1545年に出版した名著『アルス・マグナ(大いなる術)』に収録され、ヨーロッパ中に衝撃を与えました。当時の数学界は、自らの解法を秘密にして公開討論(数学勝負)の武器とする「知的財産の秘匿文化」が支配的でした。名声とパトロンからの報酬を巡る嫉妬、誓約の破棄、そして公開試合での罵倒合戦といった泥沼の人間劇の果てに、四次方程式の解法は人類の知の財産として世に放たれたのです。