日本で臓器売買は本当にあるのか?摘発事件の真相と法規制の現在

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日本国内で発生した代表的な臓器移植法違反の事例として、医療界と社会を大きく震撼させたのが、生体腎移植における偽装縁組事件である。

日本移植学会の倫理指針では、生体間での臓器提供は原則として「配偶者または6親等以内の血族・3親等以内の姻族」に限定されている。金銭に困った第三者からの臓器買い取りを防ぐための防波堤だが、ブローカーはこの規定を逆手に取った。

2006年に発覚した愛媛県宇和島市での事件や、2011年に警視庁が摘発した東京都内の事件では、暴力団関係者や金融ブローカーが主導し、多重債務者と患者を養子縁組させて法律上の「親族」を偽装。数百万円から1000万円以上の対価を支払う約束で、病院側に「善意の親族間提供」と信じ込ませて生体腎移植を行わせていた。この手口の悪質さは、正規の医療システムそのものを隠れ蓑に利用する点にある。事件発覚後、日本移植学会や各病院は縁組の経緯や動機を厳密に審査する面談制度を導入し、水際でのチェック体制を大幅に強化した。

鈴木 陽菜

鈴木 陽菜

テックライター兼ウェブディレクター

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