マグロは寝る?止まると窒息死する真相と泳ぎながら脳を休める驚異の生態

マグロは寝る?止まると窒息死する真相と泳ぎながら脳を休める驚異の生態について詳しく解説いたします。専門家の見解をお届けします。

マグロの睡眠生態を間近で検証できる世界屈指の現場が、東京都江戸川区にある葛西臨海水族園の大気水槽(ドーナツ型大型水槽)です。約2,200トンの水量を誇る同水槽では、数十尾のクロマグロが群れをなして絶え間なく回遊しています。

飼育担当者の観察記録や夜間特別公開時のデータによると、照明が消灯した閉館後の時間帯、マグロたちの行動パターンには明白な変容が現れます。日中の給餌時や活発な時間帯には時速7〜10km/h前後で鋭角的な進路変更を見せる個体群が、夜間になると時速2〜3km/h前後の一定速度へとペースダウンし、水槽の外周を大きな円を描いて緩やかに旋回し続けるようになります。

水産研究機関が外洋の野生クロマグロを対象に行ったアーカイバルタグ(電子標識)によるバイオロギング調査でも、これと完全に合致する数値が示されています。夜間になると、日中に繰り返される急激な垂直ダイブ(エサを追う深海方向への突進)がピタリと止まり、表層付近で一定深度を保ったまま緩慢な水平移動を継続することが確認されました。「夜間のマグロは、最低限の換気効率を保つ巡航速度(約2〜3km/h)までスローダウンし、群れ全体の同調運動によって障害物衝突を防ぎながら脳を休ませている」というのが、水族館の現場と外洋調査の双方が裏付ける真実です。

高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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