新生児と目が合わないのはなぜ?自閉症の不安を解く視力発達の真実
新生児と目が合わないのはなぜ?自閉症の不安を解く視力発達の真実の具体的な内容に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。
保護者がもっとも恐怖を感じ、インターネットの検索結果に振り回されてしまうのが「自閉症スペクトラム症(ASD)の早期兆候ではないか」という疑念です。SNSや育児掲示板では「赤ちゃんの頃から目が合わなかった」「抱っこを嫌がった」といった当事者の回顧録が断片的に拡散され、読んだ親に強烈なバイアスを植え付けています。
発達小児科学の結論として、新生児期や生後1〜2ヶ月の段階で、目が合わないことを理由に自閉症と診断することは100%不可能です。
日本小児精神神経学会や国際的な精神疾患の診断基準(DSM-5)においても、自閉症スペクトラムの診断基準は「社会的コミュニケーションの持続的障害」や「限定された反復的な行動様式」に基づいて定義されています。これらは、言葉の意味を理解し始めたり、他者と関わりを持とうとしたりする1歳6ヶ月〜3歳以降になって初めて客観的な評価が可能となる領域です。
ネット上に溢れる「新生児のときから目が合わなかった」という手記の多くは、診断を受けた後に過去の記憶を振り返る中で生じる「後知恵バイアス」に強く影響されています。医学調査において、定型発達児の母親に新生児期の様子を尋ねても、約4割が「初期はあまり目が合わなかった」「どこを見ているか分からなかった」と回答しています。つまり、目が合わない反応そのものは、健やかに育つ赤ちゃんの多くが等しく通過する生理的現象なのです。