ヘ音記号のドはどこ?真ん中のドと低いドの鍵盤位置&一瞬で読める覚え方

ヘ音記号のドはどこ?真ん中のドと低いドの鍵盤位置&一瞬で読める覚え方の疑問点について、分かりやすい解説を基に徹底解説します。

そもそも、なぜピアノの楽譜はト音記号とヘ音記号という2つの異なる記号を並べるのでしょうか。その答えは、高音から低音まで極めて広い音域を誇るピアノの特性に合わせた「大譜表(だいふひょう)」の歴史的構造にあります。

人間の目は、一度に把握できる線の本数に限界があります。仮に1本の楽譜に11本の横線を引いてしまうと、今どの線を読んでいるのか瞬時に識別できません。そこで音楽理論の歴史において、視認しやすい「5本の線」を上下に2組並べ、その真ん中にあった1本の線を消去したシステムこそが現在の大譜表です。

この「消去された見えない11本目の真ん中の線」こそが、まさに「真ん中のド」の正体です。ト音記号の立場から見れば、五線の下に補助線を1本足して書くため「下加線1本」になります。一方でヘ音記号の立場から見れば、五線の上に補助線を1本足して書くため「上加線1本」になります。表記上の形は上下逆に見えますが、大譜表の中央に引かれる補助線は、物理的にも音響的にも全く同じピアノ中央の鍵盤(C4)を指しています。

また、記号そのものの役割の違いにも着目してください。ト音記号は別名「Gクレフ」と呼ばれ、渦巻きの中心が「ソ(ト音=G音)」の場所(第2線)を示しています。対するヘ音記号は「Fクレフ」と呼ばれ、記号の起点となる大きな黒丸と、それに付随する上下2つの点が挟み込んでいる横線こそが「ファ(ヘ音=F音)」の基準点(第4線)です。「ト音記号を基準にして数える」のではなく、「ヘ音記号は第4線のファを中心にした独立した世界である」と認識を改めることが、譜読みの迷宮から脱出する決定打となります。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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