世界の頂へ挑み続けた登山家・中島健郎の軌跡と語り継がれる情熱
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中島健郎のもう一つの顔、それは稀代の山岳カメラマンである。零下数十度の極寒、酸素が薄く立っているだけで息が切れる高所においても、彼はファインダーを覗き続けた。過酷な状況であればあるほど、その映像には嘘がない。壁に吊るしたテントでの夜、凍えた手でレンズの曇りを拭き取りながら語った未公開エピソードが、当時の関係者によって明かされている。
「どんなに辛い現場でも、健郎はカメラを向けながら笑っていた」。遠征を共にしたスタッフはそう振り返る。自らもトップクライマーでありながら、仲間の表情や刻々と変わる山の表情を切り取る鋭くも温かい眼差し。彼の撮影した映像は、単なる記録映画を超えたドラマを生み出した。