鬼滅の刃』はなぜ累戦で社会現象化したのか?世界を揺るがした衝撃の真相

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アニメ史を語る上で避けて通れないのが、第19話「ヒノカミ」のクライマックスだ。ufotableが注ぎ込んだ異常な情熱、椎名豪と中川奈美による挿入歌、そして炭治郎と禰豆子の連携。そのすべてを受け止める「絶対的障壁」として立ちはだかったのが累だった。

真っ赤に染まる血糸の檻。首を自ら切り離して致命傷を偽装する冷徹な戦術眼。累の圧倒的な強さがあったからこそ、走馬灯を経て放たれたヒノカミ神楽の初太刀は奇跡の輝きを放った。カタルシスとは、壁の高さに比例する。累という強固で冷徹な壁が存在しなければ、あの神回は成立し得なかったのだ。

そして迎える幕引き。冨岡義勇の「凪」によってあっけなく首を落とされた瞬間、累の纏っていた絶対者のオーラは霧散し、ただの「死に怯える子ども」へと縮んでいく。この落差の描き方こそ、本作が単なる勧善懲悪に堕ちない最大の武器だった。

高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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