なぜ鯛の形に?世界が絶賛する「たい焼き」の誕生秘話と天然・養殖の真実
なぜ鯛の形に?世界が絶賛する「たい焼き」の誕生秘話と天然・養殖の真実について詳しく解説いたします。専門家の見解をチェックしてください。
たい焼き愛好家の間で日常的に交わされる「天然」と「養殖」というユニークな分類法をご存知でしょうか。これは民俗学者の宮本常一氏が名付け親とされ、焼き型の構造と製法の違いを魚の生態に見立てた表現です。
「天然モノ(一本焼き・一丁焼き)」は、1匹から2匹分の型がついた重さ約2kgの鋳型を使い、職人が手作業で直火の上をひっくり返しながら焼き上げます。強火で一気に熱を通すため、皮は極限まで薄く、外側はパリッと香ばしく中はモチモチに仕上がるのが特徴です。1丁ずつ手入れされた金型と対峙する職人の技術が味を左右します。
一方の「養殖モノ」は、一度に6枚〜10枚以上を同時に焼き上げる大きな鉄板プレートを使用します。均一な焼き上がりとふっくらとした厚みのあるカステラ状の生地が特徴で、冷めても柔らかさが持続するため、駅前やショッピングモールのテイクアウト需要を支えています。どちらが優れているかではなく、パリッとした職人技を味わうなら天然、ふんわり生地とあんのハーモニーを楽しむなら養殖と、好みに応じて選ばれています。