宙に浮く鯉と名水百選!出流原弁天池の奇跡と磯山弁財天の全貌
宙に浮く鯉と名水百選!出流原弁天池の奇跡と磯山弁財天の全貌の要点を分かりやすくまとめてご紹介します。
出流原弁天池の美しさを語る上で切り離せないのが、池のすぐ北東にそびえ立つ断崖絶壁に鎮座する「磯山弁財天(いそやまべんざいてん)」です。池畔の鳥居をくぐり、緑深い杉木立を抜けると、朱色に染められた鮮烈な舞台造りの本殿が視界に飛び込んできます。
磯山弁財天の創建は、社伝によると天慶5年(西暦942年)、藤原秀郷(ふじわらのひでさと)が平将門の乱を鎮圧した後に勧請したのが始まりと伝えられています(弘法大師空海が開基したという伝承も残る古刹です)。最大の見どころは、山の中腹の険しい岩肌に柱を組み上げて建てられた「懸造り(かけづくり)」の構造です。京都の清水寺本堂と同じ建築技法であり、釘を1本も使わずに木材同士を複雑に組み上げる三脚組の工法で、幾重の地震や風雪を耐え抜いてきました。
息を切らしながら急勾配の石段を登り切った本殿の舞台からは、池を見下ろすだけでなく、関東平野と佐野の田園風景が一望できる圧倒的なパノラマが広がります。祀られている本尊の弁財天は、水神・財運・芸能・学問を司る女神。古来よりこの湧水をもたらす源泉の守護神として尊崇を集めてきました。
境内各所には白蛇の石像が点在し、池の主である白蛇が神の使いとして信仰されています。岩肌をくり抜いた「胎内くぐり(風穴)」など、修験道の聖地としての面影を今なお色濃く残しており、訪れる参拝者に日常を忘れさせる静謐な霊気をもたらしています。金運上昇や厄除けのご利益を願う人々が、全国から祈願に訪れるのも頷ける歴史の深さです。