なぜ断崖絶壁の洞窟に?宮崎・鵜戸神宮の謎と運玉投げの極意を徹底解説

なぜ断崖絶壁の洞窟に?宮崎・鵜戸神宮の謎と運玉投げの極意を徹底解説について知っておくべき 理由を厳選して解説いたします。

鵜戸神宮の最大の特徴は、太平洋の荒波が削り出した約千平方メートル(約300坪)の洞窟内に、極彩色の本殿がすっぽりと収まっている建築様式にあります。通常の神社は山頂や平地に石段を上って参拝しますが、鵜戸神宮は鳥居をくぐった後に階段を「下りて」本殿へ向かう「日本三大下り宮」の一つに数えられます。

なぜこのような険しい海蝕洞に神殿が築かれたのか。その根源は、『古事記』や『日本書紀』に記された日本神話「海幸山幸(うみさちやまさち)」の物語に直結しています。

山幸彦(火遠理命)と結婚した海神の娘・豊玉姫命(トヨタマヒメノミコト)は、身ごもった御子を出産するため、この鵜戸の洞窟に産屋(うぶや)を建てました。産屋の屋根を鵜の羽で葺(ふ)き終わらないうちに陣痛が始まり、御子が誕生したことから、生まれた神は「日子波瀲武鸕鷀草葺不合尊(ウガヤフキアエズノミコト)」と名付けられました。この御子こそが鵜戸神宮の主祭神であり、初代・神武天皇の父君にあたります。

出産時、豊玉姫は「本来の姿を見ないでほしい」と夫に頼みましたが、山幸彦が覗くと姫は八尋和邇(やひろわに:巨大なサメや龍とされる)の姿に戻って這い回っていました。恥じ入った姫は海へ帰る決意をしますが、残された我が子の成長を案じ、自らの両乳房を洞窟の岩肌に引きちぎって貼り付けたと伝えられています。これが今も洞窟の天井奥から清らかな水を滴らせる「お乳岩(おちいわ)」の由緒です。

この神話伝承に基づき、滴る水で作られた「お乳飴」は母乳の出を良くし、母子の健康を守る霊験あらたかな授与品として、全国の妊婦や新米の親たちから篤い信仰を集めています。断崖の洞窟という特異な立地は、母性愛と生命誕生の神秘が凝縮された聖域であるがゆえの必然といえます。

伊藤 翔太

伊藤 翔太

フード&トラベルライター

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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