魔女の宅急便「ニシンのパイ」はまずい?孫娘の拒絶理由と味の真相
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ネット上で「ニシンのパイ=まずい」という定説が定着してしまった背景には、イギリス・コーンウォール地方の伝統料理「スターゲイジーパイ(Stargazy pie)」の強烈なビジュアルがSNS上で拡散された影響があります。
スターゲイジーパイは、パイ皮から魚(イワシやニシン)の頭と尾が突き出し、星空を見上げているかのように焼き上げる独特の郷土料理です。そのシュールな外見と、過去に日本のテレビ番組やネットニュースで「イギリスの不気味な料理」として面白おかしく紹介された結果、「魔女の宅急便のパイも生臭くて不気味な味に違いない」という誤解が広まりました。
しかし、劇中に登場する「ニシンとかぼちゃの包み焼き」は、魚の頭が飛び出ているわけではなく、表面に美しい魚のレリーフが施された洗練されたオーブン料理です。北欧や東欧、バルト海沿岸地域には、ニシンやサーモンなどの脂の乗った魚をホワイトソースや根菜とともにパイ生地で包む伝統的な家庭料理が多数存在します。
ニシンの適度な塩気と旨味、ホクホクとした甘みのあるかぼちゃ、そして滑らかなホワイトソース(ベシャメルソース)の組み合わせは、フランス料理や北欧料理のセオリーから見ても非常に相性が良く、本来は素材の旨味が重なり合う極めてリッチなグラタン風パイなのです。