「あかさたなはまやらわ」並び順の謎を解明!五十音図の起源と法則

「あかさたなはまやらわ」並び順の謎を解明!五十音図の起源と法則の詳細解説をお届けします。専門的な知識が詰まっています。

五十音図の行の順番である「あ・か・さ・た・な・は・ま・や・ら・わ」には、明確な音声学的な法則が存在します。それは、人間の口の中で「どこを使って音を出すか」という発音器官の位置(調音位置)が、「喉の奥から唇(手前)へ」と規則正しく移動している点です。

実際に発音してみると、その精密な並び順を体感できます。

  • あ行:喉の奥を開いて発する母音(喉頭・咽頭)
  • か行:舌の付け根を上あごの奥(軟口蓋)につけて息を破裂させる音(軟口蓋音・奥舌音)
  • さ行・た行・な行:舌先を上あごの前部や歯茎に近づけたり接触させたりして出す音(歯茎音・硬口蓋音・前舌音)
  • は行・ま行:唇や歯を使って出す音(唇音・両唇音)※古代の「は行」は[p]や[ɸ]で発音されており、完全に両唇を使う音でした。

この見事な配列をもたらした起源こそが、古代インドの言語であるサンスクリット語(梵語)を研究する学問「悉曇学(しったんがく)」です。奈良時代から平安時代にかけて中国経由で日本へ伝わった仏教の経典を正確に読誦するため、当時の学僧たちはサンスクリット文字(梵字)の発音組織を必死に学びました。サンスクリット語の文字配列は、すでに高度な調音音声学に基づいて「喉音→口蓋音→そり舌音→歯音→唇音」と整然と並んでおり、その枠組みを日本語の仮名に応用したことで「あかさたな」の原型が誕生したと記録されています。

木村 陽翔

木村 陽翔

テックライター兼ウェブディレクター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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