ウクライナ侵攻はなぜ起きた?報道の裏に潜む地政学的リスクの全貌
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安全保障上の核心的な摩擦要因となったのが、北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大をめぐる長年の対立だ。1990年代の冷戦終結以降、旧東欧諸国が相次いでNATO加盟を果たしたことで、モスクワ側は「西側諸国による包囲網が着々と狭まっている」との激しい猜疑心を募らせていった。
ウクライナが自国憲法にNATO加盟を目指す方針を明確に盛り込んだことは、ロシア側にとって絶対に容認できない一線を越える行為だった。NATO側の「加盟自由の原則」と、自国の安全保障上の影響力圏を死守しようとするロシア側の強い拒絶反応が真っ向から衝突。外交的な妥協点が見出せないまま、安全保障のジレンマは取り返しのつかない段階へと達したのだった。