車はすぐ止まれない!停止距離の計算式と速度別早見表・雨の日の罠
車はすぐ止まれない!停止距離の計算式と速度別早見表・雨の日の罠を詳しくリサーチ! 知っておきたい 情報と解説を凝縮して配信します。
降雨時における運転リスクの本質は、視界不良だけでなく「タイヤとアスファルトの間の摩擦力低下」にあります。乾いたアスファルト路面の摩擦係数が0.7〜0.8程度であるのに対し、雨に濡れた湿潤路面では0.4〜0.5程度まで急減します。雪道では0.2前後、凍結路面(アイスバーン)に至っては0.1以下まで落ち込みます。
摩擦係数が半減すれば、計算式が示す通り制動距離は単純計算で2倍に伸びます。さらに、タイヤの摩耗とスリップが重なると状況は一段と深刻化します。
タイヤの溝(トレッドパターン)は路面の水を掻き出して排水する役目を担っていますが、タイヤの残り溝が減ると排水能力が著しく低下します。特に高速走行時にタイヤと路面の間に水の膜が入り込み、車が水の上を滑る状態に陥る現象をハイドロプレーニング現象と呼びます。
この現象が発生すると、摩擦係数はほぼゼロに近づき、ハンドル操作もフットブレーキも完全に無効化されます。JAFの検証テストでは、摩耗したタイヤ(残り溝約1.6mm)で濡れた高速道路を走行した場合、新品タイヤに比べて時速80kmからの制動距離が約1.7倍まで伸びることが確認されています。