免罪符とは?贖宥状との決定的な違いや現代の正しい使い方を徹底解剖
免罪符とは?贖宥状との決定的な違いや現代の正しい使い方を徹底解剖の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉でご紹介しています。
「免罪符(めんざいふ)」と聞くと、多くの人が「金さえ払えば犯した罪そのものが許される魔法のチケット」というイメージを思い浮かべがちです。しかし、キリスト教カトリック教会の教義において、金銭の売買によって人間の「罪そのもの」が消滅することは神学上あり得ません。ここにかつての日本語訳が生んだ大きな誤解が存在します。
カトリックの教義では、人が罪を犯した場合、神父に対して罪を告白して悔い改める「告解(悔悛の秘跡)」を行います。この告解によって神から罪(ラテン語でculpa=クルパ)は赦されますが、罪を犯したことによって生じた「罪の償い・罰(ラテン語でpoena=ポエナ)」は現世または死後の煉獄(れんごく)において果たさなければならないとされていました。この残された罰を免除・軽減する証明書こそが、本来の「贖宥状(Indulgentia=インドルゲンティア)」です。
明治期に西洋史が日本へ導入された際、「Indulgentia」が「免罪符」と訳されたことで、「罪を免除するお札」という誤った解釈が世間に広まりました。山川出版社をはじめとする現在の文部科学省検定済教科書(世界史探究など)では、歴史的実態を正確に伝えるため「贖宥状」を見出しの主表記とし、「免罪符」は注記や別称として併記するスタイルが定着しています。