走ると脇腹が痛い原因は?左右の違いと激痛を止める即効対処法
走ると脇腹が痛い原因は?左右の違いと激痛を止める即効対処法の基礎知識と応用に迫る! 専門的な視点でまとめました。
スポーツ現場で広く知られるETAP(Exercise-related Transient Abdominal Pain)は、健康なランナーの約70%が生涯で一度は経験するとされる極めて一般的な身体反応です。しかし、痛む部位が右か左かによって関与している内臓や神経伝達が異なります。まずはご自身の痛みがどちら側で発生しているのか、体内メカニズムから紐解いていきましょう。
内臓の配置を見ると、右上腹部には人体で最大の臓器である肝臓が位置し、左上腹部には血液の貯蔵庫である脾臓(ひぞう)と胃、下行結腸が存在しています。走行中の上下運動によってこれらの臓器が揺れ動くことや、血流の急激な再配分が引き金となって局所的な虚血や靭帯の牽引が生じ、神経を刺激することが痛みの根源です。
走ると脇腹が痛い右側の原因:肝臓の重量と横隔膜の牽引ストレス
右側の脇腹が痛む最大の原因は、約1.2〜1.5kgもの重量がある肝臓が上下に揺れることで、肝臓と横隔膜を繋ぐ靭帯が強く引っ張られることにあります。特に右足着地のタイミングと息を吐き出す(呼気)タイミングが完全に一致すると、横隔膜が上へ持ち上がる一方で肝臓が下へと引っ張られるため、横隔膜周囲に強烈な牽引ストレスが加わります。これが右脇腹特有の差し込むような激痛の正体です。
走ると脇腹が痛い左側の理由:脾臓の急激な収縮と腸内ガス・消化不良
一方で左側の脇腹が痛む理由は、血液供給の急変と消化器系の影響が支配的です。運動開始直後、筋肉へ大量の酸素と血液を送り届けるため、脾臓が急速に収縮して蓄えていた赤血球を一気に血管内へ放出しようとします。この急激な濃縮・収縮運動が左脇腹の一時的な痛みを生み出します。さらに、直前に摂った食事が胃に残っていたり、大腸の左側(脾弯曲部)にガスが溜まっていたりすると、走る衝撃で腸壁が圧迫されて鈍い痛みを引き起こします。