1919年憲法はなぜ崩壊したのか?世界初「社会権」の理想とナチスの罠
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灰燼に帰した1919年憲法ですが、その先進的な法思想は第二次世界大戦後の世界に大きな足跡を残しています。とりわけ直接的な系譜を受け継いでいるのが「日本国憲法」です。
大日本帝国憲法(明治憲法)が19世紀プロイセン憲法を範としたのに対し、日本国憲法第25条の「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という生存権の規定は、ヴァイマル憲法第151条の「人間たるに値する生活」の概念を直接の源流としています。鈴木安蔵ら憲法草案要綱の起草者たちやGHQの法律家たちも、1919年憲法の社会権思想を深く参照していました。
また、労働者の団結権・団体交渉権を保障した憲法第28条や、財産権の行使に公共の福祉を課す第29条第2項も、1919年憲法が開拓した「福祉国家」「社会国家」の基本原理が反映された生きた実例です。