誘導モータと同期モータの決定的な違いは?Ev採用の真相と選び方を徹底解説

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自動車業界の電動化シフトにおいて、モータ方式の選択は航続距離や動力性能を左右する最重要ファクターです。現在、日産、トヨタ、BYDをはじめとするグローバルEV市場の大多数が「埋込構造永久磁石同期モータ(IPMSM)」を主機として採用しています。

💡 EVにおいて同期モータ(PMSM)が標準となった3つの理由

  • 1. 電費性能の最大化:発進・停止が頻繁な市街地走行モード(WLTCなど)において、低回転〜中回転域の効率が極めて高く、バッテリー容量を節約できる。
  • 2. 車載スペースの有効活用:同じ出力であれば誘導モータよりも20〜30%小型軽量に設計でき、キャビンスペースの拡大や車重低減に直結する。
  • 3. 圧倒的な瞬時トルク:停止状態からのフル加速時、リラクタンストルクを重畳させることで強烈なレスポンスを発揮できる。

テスラが見せた「誘導機」から「同期機」への大転換

EVのパイオニアであるテスラは、初期の「Model S」や「Model X」において、あえて高出力な誘導モータ(AC Induction Motor)をメインモータに採用していました。磁石を使わないため高速走行時の引き摺り損失(鉄損)が少なく、特許やレアアースに縛られないコストメリットがあったためです。

しかし、量産モデルの「Model 3」以降、テスラはリアのメイン駆動系に「永久磁石同期リラクタンスモータ(PM-SynRM)」を採用する方針へ舵を切りました。日常域での航続距離を1kmでも伸ばすための総合効率向上と、パワー半導体(SiCインバータ)の進化によって高効率なベクトル制御が安価に実現できるようになったことが背景にあります。

興味深いのは、近年のAWD(四輪駆動)モデルにおける使い分けです。「リア駆動には常時高効率な同期モータを使い、アシスト用のフロント駆動には巡航時に電磁石をオフにして空転抵抗をゼロにできる誘導モータを搭載する」というハイブリッド構成が採用されています。両者の特性を熟知した極めて合理的なエンジニアリングの好例と言えます。

池田 達也

池田 達也

マネー&キャリアエディター

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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