ウォーホルのマリリンが250億円で落札された理由と死生観の真相

ウォーホルのマリリンが250億円で落札された理由と死生観の真相を詳しくリサーチ! 読者が気になる 重要ポイントを凝縮して配信します。

ウォーホルのマリリン作品を読み解く上で、MoMA所蔵の『ゴールド・マリリン・モンロー』と、ロンドンのテート・モダンが誇る『マリリン二連祭壇画』の存在は極めて重要です。

MoMA所蔵作品解説において特筆されるのは、背景一面に塗られた「金色」の持つ意味です。ピッツバーグのスロバキア移民家庭に生まれ、敬虔なビザンティン・カトリック(典礼派)信徒として育ったウォーホルは、幼少期から教会で金箔に包まれたキリストや聖母マリアのイコン画を見つめて育ちました。彼はマリリンの顔を巨大な黄金の空間にポツンと配置することで、かつて中世の人々が聖母を崇めたように、20世紀の人類がハリウッドスターを新たな「神」として崇拝している姿を暴き出しました。

また、『マリリン二連祭壇画』では、キャンバスの左半分にまばゆい25枚のカラー肖像が並び、右半分には黒インクがかすれ、潰れ、消え入りそうな25枚のモノクロ肖像が並びます。左から右へと視線を移すにつれて、華やかな大スターが生気を失い、幽霊のようにフェードアウトしていく構成は、映画館のスクリーンの明滅と、人間が忘却へと向かう残酷な時間を完璧に表現しています。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest