なんちゃっての語源と元ネタを追跡!死語から令和へ進化する真相

なんちゃっての語源と元ネタを追跡!死語から令和へ進化する真相に関する話題のニュースをまとめてご紹介します。最新情報を求める方は必見です。

「なんちゃって」の発祥の歴史を紐解くうえで、絶対に避けて通れない歴史的メルクマールが存在します。それが1977年(昭和52年)の秋に列島を席巻した都市伝説「なんちゃっておじさん」です。

発信源となったのは、当時絶大な聴取率を誇っていたニッポン放送の深夜番組『笑福亭鶴光のオールナイトニッポン』でした。リスナーから寄せられた「電車内で突然奇妙な行動を取り、乗客が呆然としていると『なんちゃって!』とおどけて立ち去る中年男性がいる」という1通の投書が紹介されるや否や、同様の目撃情報が番組へ殺到。大手全国紙やテレビのワイドショーまでが「実在するのか」「ただの集団幻覚か」を真顔で追跡取材する社会現象へと発展しました。

当時を知るベテラン放送作家の手記や当時の音源アーカイブを検証すると、この騒動によって「なんちゃって」というフレーズが全国の小中高生へ一気に浸透した事実が浮き彫りになります。同時に、当時テレビ界で頭角を現していた所ジョージ氏や小堺一機氏といった軽妙なトークを持ち味とするタレントたちが、自身の冠番組やコント内で「冗談だよ」のニュアンスを込めて連呼したことで、サブカルチャーからお茶の間の共通言語へと昇華していきました。

ただし、日本語学的な視点に立てば、この言葉をゼロから創造した「単独の発明者」が存在するわけではありません。江戸・明治期から続く話し言葉の「なんて(言っちゃって)」が縮約された方言的・俗語的土台が下町文化圏にすでに存在しており、それがメディアの拡散力によって都市伝説という劇薬と結びつき、国民的流行語に跳ね上がったというのが、現在メディア史研究において最も確からしい結論とされています。

林 結菜

林 結菜

ライフスタイル編集者

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest