トルコはアジアか欧州か?2地域にまたがる真相と決定的な境界線

トルコはアジアか欧州か?2地域にまたがる真相と決定的な境界線についての最新情報を徹底解説します。

日本人の多くが無意識に抱いている最大の誤解が、「トルコ=中東の国=アラブ人の国」という十把一絡げのイメージです。しかし、トルコの現地でこの言葉を無防備に使うと、穏やかな市民であっても怪訝な表情を浮かべることが少なくありません。

まず決定的な違いとして、トルコ人は民族的にも言語的にもアラブ人ではありません。彼らは中央アジアに起源を持つチュルク系民族であり、話されているトルコ語はアラビア語とは文法体系が全く異なる言語です。文字もかつてのアラビア文字を廃止し、1928年の文字改革以降は私たちと同じラテン文字(アルファベット)を採用しています。

そもそも「中東(Middle East)」という呼称自体、19世紀末から20世紀初頭にかけて大英帝国が軍事・地政学上の観点から「自国から見て東方の地域」を指して生み出した欧米中心の枠組みに過ぎません。かつて中東全域からバルカン半島までを支配したオスマン帝国の末裔であるトルコ人にとって、欧米の都合で作られた「中東」というカテゴリーに押し込められることには、歴史的なプライドとしても強い違和感がつきまといます。

国民の約98%がイスラム教徒とされるものの、憲法上は政教分離を定めた「世俗主義」を国是として成立した近代国家です。イスタンブールの目抜き通りを歩けば、肌を隠すヒジャブを纏った女性と、ミニスカートに身を包んだ若者が肩を並べて歩いています。この光景を「中東」という画一的なステレオタイプだけで処理することは、トルコ社会のリアルを見誤る原因となります。

松本 悠斗

松本 悠斗

サステナビリティ研究家

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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