仏像内に本物のミイラ?加漆肉身像の正体とCtスキャンが暴く真実

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湿度の高い中国南部の福建省において、木造建築物ですら数十年で傷む環境でありながら、なぜ1000年近くもの間、遺体は腐敗を免れたのでしょうか。そこには宗教的な奇跡だけでなく、当時の極めて高度な化学的・物理的防腐処置が存在しました。

制作プロセスは、僧侶の入滅(死去)直後から始まります。伝統的な記録によると、主な工程は以下の手順で行われました。

1. 「坐缸(ざこう)」による脱水と乾燥:
遺体を座禅の姿勢のまま巨大な陶器の甕(缸)に入れ、周囲に木炭、生石灰、線香の灰などを大量に敷き詰めます。密閉された甕の中で生石灰が水分を吸収し、木炭が湿気と臭気を吸着することで、数年かけて遺体は急速かつ完全に乾燥(ミイラ化)します。

2. 薬草と香料による防腐処理:
甕を開けた後、防虫・抗菌効果を持つ特殊な漢方薬や香料で遺体を清めます。場合によっては内臓を摘出し、防腐効果のある薬草や経文の布を詰める処置が施されました。

3. 伝統的な乾漆(かんしつ)技法の適用:
乾燥した遺体の上に直接、生漆と麻布を幾重にも貼り重ねていく「脱乾漆像」の技法を応用します。天然の漆に含まれる主成分「ウルシオール」には強力な抗菌・殺菌作用があり、硬化すると酸やアルカリ、湿気を通さない完全な保護膜を形成します。外気や微生物を完全に遮断するこの漆のシェルターこそが、千年の時間を超えて遺体を密閉保存した最大の要因です。

山本 拓海

山本 拓海

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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