帯状疱疹が人にうつる期間は?乳幼児・妊婦への感染リスクと家庭内予防策

帯状疱疹が人にうつる期間は?乳幼児・妊婦への感染リスクと家庭内予防策とは一体何なのか? 専門的な分析を丁寧に紐解いて紹介します。

ネット上の情報空間には、「帯状疱疹は同じ部屋にいるだけでうつる」という誤った言説と、「絶対に空気感染などしない」という楽観論が入り乱れ、読者の混乱を招いています。ここで整理すべき決定的な論点が、帯状疱疹空気感染と接触感染の違いです。

原則として、皮膚の1〜2本の神経領域に限局して現れる通常の帯状疱疹は、患部の浸出液に触れることで伝播する「接触感染」のみを警戒すれば足ります。呼吸器からウイルスが排出されることはないため、同じ空間で会話をしたり食事を共にしたりした程度でウイルスを吸い込むことはありません。

ところが、例外となる盲点が存在します。それが、免疫機能が著しく低下した高齢者や悪性腫瘍の治療中患者などに発症する汎発性帯状疱疹(はんぱつせいたいじょうほうしん)です。神経節にとどまっていたウイルスが血流に乗って全身に播種され、通常の帯状帯だけでなく全身に水ぼうそうのような水ぶくれが多発する重症型を指します。この汎発性帯状疱疹を発症した場合、あるいは水ぶくれの液が乾燥して微細な粉塵となって空気中を漂った場合、水ぼうそうと同様の空気感染(飛沫核感染)を引き起こすリスクが生じます。総合病院の感染制御部(ICT)が汎発性帯状疱疹の患者に対して陰圧個室管理を指示するのはこのためです。家庭内において「全身に発疹が散らばっている」「水ぶくれが広範囲に破れて乾いていない」といった重症例を目にした場合は、通常の接触予防策にとどまらず、個室隔離と迅速な入院加療の検討が不可欠となります。

橋本 菜々子

橋本 菜々子

トレンドリサーチャー

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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