草履と雪駄の違いは裏底と格式にあり!プロが教える見分け方とTpo

草履と雪駄の違いは裏底と格式にあり!プロが教える見分け方とTpoにまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。

「草履と雪駄の具体的な見分け方を知りたい」という問いに対する最も簡潔で確実な答えは、「履物の裏底を見ること」です。表側の天(足を乗せる部分)だけを見ると、どちらも畳表(たたみおもて)やい草、あるいはレザー調の素材が使われており、一瞬で見分けるのは熟練者でも容易ではありません。しかし、底をひっくり返せば構造の違いは一目瞭然となります。

まず草履は、古くは藁(わら)や竹皮、い草などを編んで作られた履物全般を指し、現在ではコルクやウレタン、革を何層にも重ねた芯材に天と底を圧着したものが主流です。底面には耐久性を持たせるための合成ゴムやクレープ底が張られることが多く、側面から見ると台が緩やかな傾斜を描いていたり、層が重なった美しい断面(重ね)が見て取れます。

一方、雪駄の定義は極めて厳格です。雪駄とは、畳表の台の裏面に強靭な牛革(本革底)を直接縫い付け、さらに踵(かかと)部分に「尻鉄(しりかね・後金)」と呼ばれる半月型や馬蹄型の金属プレートを打ち込んだものを指します。横から見たシルエットは極めてフラットで薄く、草履のように台に厚みを持たせる傾斜芯材を用いません。

では、なぜ雪駄の踵にはわざわざ硬い金具が打ち付けられているのでしょうか。そこには「耐久性の向上」と「防水性の確保」という、実用上の切実な理由が存在します。革底は水分に弱く、歩行時に最も体重と摩擦がかかる踵から水分が染み込んだり摩耗したりするのを防ぐため、鍛冶職人が鍛えた金属を打ち込んで補強したのが始まりです。歩くたびにカツカツ、あるいはチャラチャラと鳴る独特の金属音は、江戸の町人文化において「粋(いき)の象徴」としてもてはやされ、音を鳴らして軽快に歩くこと自体が男性の伊達(だて)な美学へと昇華していきました。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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