タイヤボルトの向き逆付けで脱輪の危険!プロが教える見分け方を徹底解説
タイヤボルトの向き逆付けで脱輪の危険!プロが教える見分け方を徹底解説を徹底追究! 読者が気になる 情報と解説を凝縮して配信します。
タイヤ交換作業において最も初歩的でありながら深刻な被害を生むのが、貫通ナットの表裏逆装着です。袋ナット(頭が塞がっているタイプ)であれば形状的に外側と内側を間違えることはありませんが、両側が開口している貫通ナットの場合、夜間作業や不慣れな作業者が平らな面をホイール側に向けて締め込んでしまうミスが散見されます。
貫通ナットの先端にあるテーパー面(傾斜角60度)は、ホイール側の穴(すり鉢状のくぼみ)と密着して「クサビ」のように機能し、中心軸を正確に出しながら強力な摩擦力で固定する構造になっています。しかし、これを逆向きに取り付けると、平面部分がテーパー穴のフチに「線」や「点」でしか接触しません。
整備現場の検証によると、逆向きのままインパクトレンチなどで締め付けた場合、作業直後は一見強固に固定されているように錯覚します。ところが、走行を開始すると路面からの衝撃やブレーキ時の剪断応力により、点接触していたアルミホイールの座面が急速に変形・削れを起こします。その結果、わずか数キロから数十キロの走行で締め付け軸力がゼロ近くまで低下し、ナットが脱落して車輪脱落(脱輪)に至るのです。
JAF(日本自動車連盟)の救援現場からも「タイヤ交換後に異音がして停車したら、すでにボルトが折損寸前だった」「ナットが逆向きに無理やりねじ込まれ、ホイールの穴が楕円形に削れていた」という生々しい報告が寄せられています。ホイールナットの逆向き装着は、重大事故に直結する極めて危険な整備ミスです。