邦楽とは一体どんな音楽なのか?J-Popとの違いや歴史の真相を徹底解剖

邦楽とは一体どんな音楽なのか?J-Popとの違いや歴史の真相を徹底解剖について押さえておきたい 事実を厳選して解説いたします。

「邦楽とは何か」という問いに対する答えは、語られる文脈によって180度異なります。音楽大学や文化庁の分類において、邦楽とは雅楽、能楽、歌舞伎音楽(長唄・義太夫節など)、箏曲、尺八、三味線音楽といった日本の伝統音楽を指します。一方、オリコンやBillboard JAPAN、タワーレコードなどの商業音楽流通においては、「日本国内のアーティストによって制作・歌唱された楽曲全般」を意味し、ロック、ポップス、ヒップホップ、アニソンまでを包括する言葉として機能しています。

この二重構造を生み出した元凶は、明治時代から昭和初期にかけてのレコード会社の業界構造にあります。当時、蓄音機とともに欧米から輸入された音源を扱う「洋楽部」に対し、日本国内で録音・製造された歌謡曲や浪曲、端唄などを一括して扱う部署として「邦楽部」が創設されました。このレコード産業の販売管理上の区分が、今日まで続く「邦楽と洋楽の違い」の原型です。

では、邦楽とJ-POPの定義の違いはどこにあるのでしょうか。1988年、FMラジオ局J-WAVEの開局時に「歌謡曲とは異なる、欧米のポップスと肩を並べる洗練された日本の都市型音楽」をブランディングするために生み出された造語が「J-POP」でした。つまり、J-POPは邦楽という巨大な傘寿(包括概念)の中に含まれる、特定の時代以降のポピュラー音楽ジャンルに過ぎません。したがって、「すべてのJ-POPは邦楽であるが、すべての邦楽がJ-POPというわけではない」という論理関係が成立します。

佐藤 大輔

佐藤 大輔

シニアコンテンツプロデューサー

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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