聖徳太子は実在したのか?法隆寺の暗号が解き明かす飛鳥史の謎
聖徳太子は実在したのか?法隆寺の暗号が解き明かす飛鳥史の謎の真相について、専門知識を取りまとめてご紹介します。
「和をもって貴しとなす」で始まる十七条憲法。長年、皇子個人が執筆した日本最古の法規範とされてきたが、語彙や文法の精密分析によって、成立時期に関する議論が再燃している。
近年の飛鳥時代史研究では、憲法内に含まれる漢籍の引用パターンが、皇子の没後に整備された唐の律令制度の影響を強く受けている点が指摘されている。つまり、十七条憲法は皇子の思想的骨格をベースにしつつも、後世の官僚層によって加筆・改編された可能性が高い。個人の天才的ヒロイズムではなく、古代国家へと脱皮しようとする集団的意志の産物だったという見方が、現在の学術界で有力視されつつある。