イワシの下処理で生臭さをゼロに!指だけで3分の手開きと保存の極意
イワシの下処理で生臭さをゼロに!指だけで3分の手開きと保存の極意の総合ガイドをご紹介します。専門的な知識がチェックできます。
家庭でイワシ料理を作った際、「火を通したのに魚臭い」「部屋中に生臭さが充満してしまった」という失敗に直面するケースは少なくありません。この生臭い理由と失敗しないコツを理解するためには、イワシの身の中で何が起きているのかという科学的プロセスを知る必要があります。
魚の臭みの主因は、鮮度低下に伴って生成される「トリメチルアミン」という揮発性塩基物質と、身に含まれる多価不飽和脂肪酸の酸化物質です。特にイワシのような青魚は脂質が多く、内臓に含まれる強力な消化酵素が死後急速に自己消化を促進させます。水産試験場の研究員によると、「イワシの腹部内壁にある黒い薄膜(腹膜)と、背骨の真下に沿って走る腎臓(血合い)にこの臭気成分が凝縮されている」と指摘されています。ここを中途半端に残したまま調理することが、悪臭の最大の原因です。
さらに多くの人が陥る盲点が、「臭いを取りたい一心で、水道水の流水で何度もジャブジャブ洗ってしまう」という行為です。イワシの筋肉細胞内の塩分濃度は約0.9%前後であり、真水に長くさらすと浸透圧の差によって水分が身に侵入し、細胞膜が破壊されます。その結果、旨味成分であるイノシン酸が外へ流出し、水っぽく締まりのない食感になるばかりか、余計な水分が酸化を早めて生臭さを倍増させてしまうのです。
このトラブルを劇的に解消するのが、生臭さを消す塩水処理です。海水とほぼ同等の塩分濃度(水500mlに対して食塩大さじ1=約3%)に調整した冷水を用意し、内臓を出したイワシを素早く洗うことで、浸透圧のショックを与えずにウロコ取りと血合いの洗い方を完結させることができます。塩水で洗った後は、清潔なペーパータオルで水気を一滴残らず拭き取ることが、プロが徹底している鉄則です。