運動神経は親から遺伝する?最新研究が暴く66%の真実と伸ばし方

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欧州や日本国内のスポーツ科学研究機関で蓄積された一卵性・二卵性の双子研究データを横断分析すると、持久力や瞬発力といった基礎的な身体ポテンシャルの約66%に遺伝的要因が関与するという客観的データが示されている。この数値だけを切り取ると「結局、才能が3分の2を占めるのか」と絶望的な解釈をしてしまいがちだが、研究者たちが指摘する実態は全く異なる。

遺伝の影響を極めて強く受けるのは、筋肉の質や呼吸循環器系のスペックだ。代表格が、瞬発系アスリートの発掘で注目されるACTN3遺伝子(α-アクチニン-3)である。この遺伝子にはRR型、RX型、XX型が存在し、速筋線維の収縮に関わるタンパク質の生成を左右する。短距離走のオリンピック決勝に進むスプリンターのほぼ全員がR型アレルを保持しているという事実は、トッププロ極限領域での遺伝的縛りを示している。同様に、持久力に関わるADRB2やPPARGC1A、関節の柔軟性に関与するESR1といった遺伝子の配列も、先天的身体特性のベースを規定する。

「運動神経 遺伝 父親」「運動神経 遺伝 母親」という性別による遺伝ルートの俗説についても科学的整理がついている。持久力代謝に直結するミトコンドリアDNAは母親からのみ受け継がれる母系遺伝であるため、有酸素性運動能力の一部には母親の影響が反映されやすい側面がある。一方で、身長や骨格構造、筋肉量は両親双方からの複雑なポリジーン(多因子)遺伝によって決まる。どちらか一方の親の「足の速さ」がそのままコピーされるような単純な仕組みは存在しない。

池田 達也

池田 達也

マネー&キャリアエディター

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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