浜木綿子と息子・香川照之の真実|壮絶な母子家庭と歌舞伎界入りの葛藤

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大学卒業後、香川照之は母と同じ俳優の道を志します。当初、浜木綿子は息子が芸能界に入ることに難色を示したと伝えられていますが、俳優としての実力を着実に積み重ねていく姿を認め、最も信頼する理解者となっていきました。しかし、2011年秋、母子関係を揺るがす最大の激震が走ります。香川照之が45歳にして「九代目市川中車」を名乗り、歌舞伎界へ進出することを発表したのです。

かつて自分と息子を捨て、冷遇し続けた猿之助(当時、脳梗塞で倒れリハビリ中だった父)のもとへ弟子入りし、澤瀉屋の屋号を継承するという息子の決断は、母・浜木綿子にとってあまりにも過酷な現実でした。かつて香川が20代の頃、父・猿之助の楽屋を訪ねた際、「今の私とあなたとは何の関わりもない。あなたは私の息子ではない」と冷たく突き放された過去を知る浜木綿子にとって、息子の行動は自らの半生を否定されるようにも映りかねない出来事でした。

一部週刊誌では「親子の断絶」「母の怒り」と大々的に報じられましたが、報道各社の取材や関係者の証言が明かしたのは、確執を超えた母の深い覚悟でした。香川が歌舞伎入りを決断した最大の動機は、自身の長男(浜木綿子にとっての初孫)・政明(現・五代目市川團子)に澤瀉屋の血脈と芸を継承させるためでした。息子の「息子のための狂気」とも言える執念を前に、浜木綿子は最終的にこう言葉をかけたとされています。

「あなたがそこまで覚悟を決めたのなら、行きなさい。孫の将来のためなら、私はすべてを飲み込みます」

過去の怨嗟をすべて胸に収め、息子の不退転の決意を認めたこの瞬間こそ、浜木綿子という女性の器の大きさを象徴する出来事でした。

井上 凛

井上 凛

シニアコンテンツプロデューサー

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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