絆創膏の呼び方で出身地が判明?サビオ・リバテープの境界線を追う

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北海道民の生活に深く染み渡っていた「サビオ」には、一度日本の流通から完全に姿を消しながら、ファンの熱い支持によって復活を遂げたというドラマチックな歴史が存在します。多くの人々が「全国で普通に売られ続けている」と誤認していますが、その舞台裏には幾多の企業再編がありました。

サビオは元々、スウェーデンのセデロース社が開発した絆創膏ブランドです。1963年にニチバンを通じて日本市場へ初進出した後、ブランド権利はライオン歯磨(現ライオン株式会社)へと譲渡されました。阿蘇製薬が受託製造を行い、ライオンの強大な販売網を通じて全国へ展開されたものの、特に北海道と広島県で驚異的な定着を見せました。しかし、外資系メガブランドの台頭や市場競争の激化に伴い、ライオンは2002年をもってサビオの販売を終了。この時点で、公式なブランドとしてのサビオは国内市場から姿を消したのです。

ところが、販売終了から年月が経過しても北海道民の日常会話から「サビオ」の3文字が消えることはありませんでした。他社製品を買いながらも「サビオ買ってきたよ」と呼び続ける道民の姿に商機と使命感を見出したのが、かつて製造を担当していた阿蘇製薬です。同社は商標権の課題をクリアし、2020年に北海道エリア限定で「サビオ」を奇跡的に再発売させました。パッケージデザインには往年の意匠が継承され、ドラッグストアの店頭に並んだ際には道内メディアで大きく取り上げられるほどの社会現象となりました。「一度失われた商品名が、方言として生き残り、製品そのものを呼び戻した」というこの事例は、日本のマーケティング史においても極めて稀有な現象として記録されています。

山本 拓海

山本 拓海

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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