ノクターンとは?夜想曲の意味や起源、ショパン名曲の難易度を徹底解説

ノクターンとは?夜想曲の意味や起源、ショパン名曲の難易度を徹底解説についての疑問解決ガイドをご紹介します。

ノクターン(Nocturne)という言葉は、フランス語で「夜の」「夜に属するもの」を意味する形容詞に由来します。その大元を辿ると、ローマ神話の夜の女神「ノクス(Nox)」を語源とするラテン語「nocturnus(夜の、夜行性の)」に行き着きます。教会音楽の分野では、古くから深夜や黎明に行われる典礼「ノクトゥルヌス(昇天前夜祭の祈り)」を指す言葉として用いられていました。

世俗音楽におけるノクターンは、1810年代にアイルランド出身の作曲家ジョン・フィールドが、穏やかな分散和音に乗せて哀愁を帯びた美しい旋律を歌い上げるピアノ独奏曲のジャンル名として名付けたことで誕生しました。それまでの古典派音楽にあった厳格な形式美から脱却し、夜の持つ静けさ、陰り、夢想的な情緒をありのまま音へ落とし込む試みでした。

では、なぜ日本ではこれを「夜想曲」と呼ぶのでしょうか。明治時代、西洋音楽が日本へと流入した際、東京音楽学校(現在の東京藝術大学)の教授陣や文学者たちが西洋の音楽用語を翻訳する過程で、「夜に物思いに耽る曲」という意味を込め「夜想曲」という訳語を充てました。単に「夜の曲(夜曲)」とするのではなく、「想」の字を組み込むことで、ロマン派特有の思索的なニュアンスを見事に捉えた名訳として定着したのです。

佐藤 大輔

佐藤 大輔

シニアコンテンツプロデューサー

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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