ポスト安倍の権力闘争と現在地|自民党総裁選の舞台裏を徹底検証

ポスト安倍の権力闘争と現在地|自民党総裁選の舞台裏を徹底検証に関する専門家の意見を丁寧に解説いたします。

ネットや一般的な言論空間では、「安倍氏が強権的だったから後継者が育たなかった」という単純な人格論で片付けられがちですが、これは構造の半分しか捉えていません。安倍政権が歴代最長政権となった最大の理由は、2014年に設立された「内閣人事局」による霞が関の完全掌握と、自民党総裁が持つ公認権・政治資金配分権の徹底活用にありました。

それ以前の自民党では、各派閥の領袖が若手を育て、時には官邸の意向に反旗を翻しながら自前の政策を磨く「党内野党」のダイナミズムが存在していました。中曽根康弘氏、宮澤喜一氏、竹下登氏といった歴代首相が生まれた背景には、異なる政策集団の熾烈な切磋琢磨があったのです。

しかし、安倍一強体制の下で「官邸に逆らえば公認もポストも得られない」という人事システムが完成した結果、党内からは異論を唱える骨太な若手・中堅が姿を消しました。党内政治のフラット化が進んだ反面、指導者に必要な「泥臭い合意形成能力」や「独自の政策構想力」を持つ政治家が育たないという、深刻な人材育成の空白が生じたのです。ポスト安倍における候補者不足は、統治機構改革がもたらした皮肉な副作用でした。

森 瞳

森 瞳

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。

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