なぜ出ない?アルトサックスのフラジオ運指と高音を劇的に鳴らす3つの秘訣
なぜ出ない?アルトサックスのフラジオ運指と高音を劇的に鳴らす3つの秘訣について重要なポイントを解説いたします。専門家の見解をご覧ください。
ネット上のレッスン動画や掲示板では、フラジオに関する数々の「都市伝説」が真実のように語られています。無用な遠回りを避けるために、現場の実態に基づいた誤解の是正が必要です。
誤解1:「フラジオ専用の特殊なマウスピースでないと出ない」
これは完全な虚構です。ハイバッフルのメタルマウスピースを使えば倍音成分が強調されるため、確かに「きっかけ」は掴みやすくなります。しかし、クラシックのプロ奏者たちは極めて落ち着いたローバッフルのラバーマウスピースで、High Gからさらに1オクターブ上のダブルハイCまで完璧なイントネーションでコントロールしています。道具のせいにしてマウスピースを買い換える前に、オーバートーンの練習へ立ち返るのが最短の解決策です。
誤解2:「指さえ合っていれば、強く吹き込めば鳴る」
フラジオは「息の量(フォルテ)」で出すものではなく、「息のスピード(密度)」と「共振点の一致」で鳴らすものです。力んで息を大量に叩き込むと、リードがバッフルに張り付いて窒息するか、耳障りな金切り声になって音楽的な音色になりません。本当に正しい喉のセッティングができていれば、メゾピアノ程度の穏やかな息でも、信じられないほど澄んだフラジオがポンと鳴り響きます。
誤解3:「High F#キイがない古い楽器だとフラジオは出せない」
ビンテージサックスやエントリーモデルに多い「High F#キイ非搭載」の個体であっても、フラジオの発音には何ら支障はありません。むしろフロントFキイを起点とするクラシカルなフラジオ運指は、High F#キイの有無に関わらず完全に同一のトーンホール配置を利用するため、キイの有無を言い訳にする必要は全くありません。