『ローズマリーの赤ちゃん』衝撃の結末と赤ちゃんの正体・呪いの真相

『ローズマリーの赤ちゃん』衝撃の結末と赤ちゃんの正体・呪いの真相の注目ポイントを丁寧に掘り下げてご紹介します。

『ローズマリーの赤ちゃん』が屈指のトラウマ映画として語り継がれる最大の要因は、ラスト数分間に訪れる心理的転換にあります。生まれた存在が悪魔の子であると悟り、激しい拒絶反応を示したローズマリーでしたが、泣き叫ぶ我が子を前にして、次第にその敵意を消し去っていきます。

唾を吐きかけて罵っていたはずの彼女は、やがて自らの手でゆっくりと揺りかごを揺らし、慈愛に満ちた柔らかな微笑みを浮かべて我が子を見つめ、映画は静かに幕を閉じます。悪魔に身体を奪われ、愛する夫に裏切られ、全世界から孤立させられた絶望の果てに、彼女を選び取らせたのは「母性」でした。邪悪な存在であっても我が子を愛さずにはいられないという人間の抗えない本能が、カルト集団の最大の武器として利用された瞬間です。

善が悪を打ち負かすカタルシスを完全に排し、観客を救いようのない違和感と寒気で包み込むこの幕切れこそ、50年以上を経ても色褪せない傑作の証左です。

中川 明日香

中川 明日香

ビジネス戦略アナリスト

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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