猿の頭部移植実験の真相とは?ロバート・ホワイト博士が遺した禁忌の全貌
猿の頭部移植実験の真相とは?ロバート・ホワイト博士が遺した禁忌の全貌の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉でまとめました。
冷戦期特有の科学至上主義と宇宙開発競争の熱気が残る1970年3月14日、クリーブランドのメトロヘルス医療センターの地下研究室で、18時間におよぶ極限の手術が決行されました。執刀したのは、ケース・ウェスタン・リザーブ大学医学部教授であり、脳神経外科部長を務めていたロバート・J・ホワイト博士です。
実験の骨子は、2頭のアカゲザルを用意し、一方の頭部を首の付け根から外科的に切断したうえで、あらかじめ体部を準備していたもう一方のサルの胴体へと接続する「全身移植(cephalic exchange transplantation)」でした。当時の外科技術では、一度切断された中枢神経系、すなわち頸髄(脊髄神経)の再接続は技術的に不可能でした。そのため、ホワイト博士の目的は運動機能の回復ではなく、「脳組織への血流と代謝を他者の身体によって維持し、脳の意識を存続させること」に絞り込まれていました。
博士らは微小血管外科手術を駆使し、頸動脈と頸静脈を極小のシリコンチューブ(カニューレ)で接続して血液循環を再建。手術用顕微鏡下で慎重に血管が繋がれ、血液が新たな頭部へと流れ込んだ瞬間、脳波計(EEG)は急速に活発な電気信号を描き始めました。麻酔が切れると、移植されたサルの頭部は瞼を開き、光に反応して瞳孔を収縮させ、口元を歪めて威嚇の表情を作ったのです。視覚、聴覚、味覚、嗅覚といった脳神経由来の感覚機能が完全に生きて機能していることが確認された瞬間でした。