フィブラストスプレーの効果と真実|褥瘡治療から傷跡の噂まで徹底解説
フィブラストスプレーの効果と真実|褥瘡治療から傷跡の噂まで徹底解説にまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。
SNSや美容系コミュニティでは、「ニキビ跡の凹凸が治る」「手術後の傷跡を目立たなくする究極のアイテム」としてフィブラストスプレーが語られるケースが後を絶ちません。こうした噂の背景には、美容外科や形成外科において、瘢痕予防や創傷治癒促進を狙って自費診療下でオフレーベル(適応外)処方される事例が存在することが挙げられます。
しかし、取材に応じた日本形成外科学会所属の専門医は、この風潮に対して明確に警鐘を鳴らします。
「すでに成熟して白くなった古い傷跡や、長年経過したクレーター状のニキビ跡に吹きかけても、陥没が元通りになるような魔法は起きません。bFGFはあくまで『今まさに新しい組織を作ろうとしている活動期の傷』において、良質な肉芽を呼び込むシグナルです。傷が完全に塞がり、上皮化が完了した後の組織に対して漫然と塗布しても意味がないばかりか、思わぬトラブルの引き金になりかねません」
さらに危険なのが、傷跡を目立たなくさせたい焦りから個人輸入代行業者などを通じて自己流で使用するケースです。フィブラストスプレーは肉芽形成を強力に後押しするため、コントロールを誤ると組織が過剰に盛り上がる「過剰肉芽」や、ケロイドの悪化を招くリスクを孕んでいます。「傷跡が消える」という安易な口コミを鵜呑みにして自己判断に走るのは、極めてリスクの高い行為と言わざるを得ません。